【乾燥肌さん必見】頑固な粉吹き肌をツヤ肌に!
冬が深まるにつれ、気になるのが乾燥肌。肌ケアを怠っているつもりがなくても、肌の表面がカサついてきたり、白っぽく粉がふいてきたり……
化粧ののりが悪くなったり、かゆみやヒリヒリとした痛みを感じたりすることがあるかもしれません。
ではどうしてそんな“粉吹き肌”が起こってしまうのでしょうか?
今回はその秘密を探り、原因や対策について考えてみたいと思います。
「粉吹き肌」はなぜ起こる?
まず、粉吹き肌のメカニズムについて説明しましょう。
私たちの皮膚の最も外側にある肌の層では、角層細胞が下から順に、レンガのように積み上がっている状態にあります。その隙間をコレステロールやセラミド、脂肪酸などで満たされている細胞間脂質と呼ばれるものが間に浸透することで「肌のバリア機能」を保っています。
もともと角層細胞は、ある一定の時間が経過すると古くなり、自然の垢となって剥がれ落ちるようになっています。
しかし、乾燥した肌は隙間の細胞間脂質にある水分が減少しているので、未熟な状態のまま角層細胞がめくれやすい状態になっています。そのはがれかけた成熟できていない角層細胞こそが、粉状に目立ってしまい、白く粉をふいたように見えてしまうのです。
ターンオーバーの乱れや角質肥厚で起こる「粉吹き肌」
ターンオーバーとは、皮膚組織の最も上の表面で起こる細胞の生まれ変わりのことです。表皮の一番下にある基底層で生まれた基底細胞(ケラチノサイト)が2個に分裂し、ひとつはそのまま基底層に留まり、もうひとつは形や構造を変えながら上の層に押し上げられ、最終的に角層細胞になります。
ある一定期間がすぎると、この角層細胞が古い角質となって自然に剥がれ落ちます。
この新陳代謝を繰り返すことで角層細胞を新しく入れ替え、肌のバリア機能を保っています。
健康な状態では、ターンオーバーは4週間ほどで入れ替わるのが理想です。
特に肌は摩擦や紫外線などの刺激を受けることで、防御機能がはたらき、角質層が厚くなってしまう“角質肥厚”になりがちです。
この状態だと天然保湿因子(NMF)やセラミドが失われやすくなってしまい、結果、粉吹き肌になりやすくなります。
加齢などによる皮脂分泌量の不足で起こる「粉吹き肌」
また、加齢やストレスとともに水分やセラミドなどの細胞間脂質や天然保湿因子(NMF)などが減ってしまう傾向にあります。
そうすることで、これらが減少すると肌のバリア機能が低下し、肌のトラブルのひとつである“粉吹き肌”が起こりやすくなってしまいます。
ビタミン不足で起こる「粉吹き肌」
暴飲暴食や栄養バランスの取れていない食生活などでビタミンが不足すると肌が荒れます。
特にビタミンB群は肌のターンオーバーを助けるはたらきがあり、これが不足することでターンオーバーが乱れてしまい、バリア機能が低下してしまいます。
間違った洗顔で起こる「粉吹き肌」
顔を洗う時、ナイロンタオルなどで洗いすぎたり、こすりすぎたりしていませんか?
肌に合っていない洗浄能力が強すぎる洗顔料を使っていませんか?
42℃以上の高温のお湯で洗顔したりしていませんか?
皮膚のバリア機能が低下するような間違った洗顔方法は、肌の必要な脂質を奪うことになり、バリア機能を低下させてしまいます。
粉吹き肌を防ぐには?
では粉吹き肌を防ぐにはどうしたらよいでしょうか?
以下の5つに注意して、綺麗な肌を保っていきましょう。
1.徹底した肌の保湿を心がける
徹底した肌の保湿のために必要不可欠なのが化粧水や保湿クリーム、乳液です。
特に、乾燥によって肌トラブルが起きていることから、保湿力の高い化粧品をたっぷりと肌に与えてあげる必要があります。
ただ肌に水を与えてあげるだけでは潤いません。日々のスキンケアでは、高い効果が期待できる保湿剤がたっぷり入ったものが必要となるでしょう。
また、そこで活躍するのが肌の水分保持を手助けしてくれる美容液。
美容液には、角質層内の水分を保つ「セラミド」の生成を増加させる成分が配合されているものが多いため、適切な美容液を使うことで角質層の水分量を増やし、肌の保水力(水分保持機能)をアップさせることができます。
また、美容液を使うことで一緒に使う化粧品の保湿成分の維持を助けてくれるはたらきもあり、その効果により肌の水分量が安定し、ターンオーバーが整いやすくなります。
2.洗顔を見直す
まず、洗顔においてこすりすぎは禁物です。角質が出るからといってゴシゴシと強くこするような洗い方をしてしまうと、角質層が傷ついてしまいます。
洗顔はスポンジや泡立てネットでしっかり泡立てて、たっぷりの泡で包み込むように優しく洗い上げます。
その際、高温のお湯で洗ってしまわないように注意。人肌程度のぬるま湯で洗うようにし、肌に必要な脂質を奪ってしまうことのないようにしましょう。
3.十分な睡眠をとること
睡眠不足によって成長ホルモンが不足してバランスが崩れると、ターンオーバーが乱れてしまいます。
ハリのある肌はコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの保湿成分で満たされているのですが、睡眠が不足しているとこれらの物質を生み出す「皮膚線維芽細胞」のはたらきが弱くなってしまいます。
皮膚線維芽細胞の機能の低下には睡眠不足だけでなく加齢も関わっているため、40代以降の方は特に睡眠に気を遣う必要があります。
4.栄養バランスの整った食事を心がける
健康な肌を維持するためには内側からのケアも大切です。
肌のターンオーバーを助ける作用や血流の助けとなる要素、また肌細胞やコラーゲンを生成するのに欠かせない物質はバランスのとれた食事によって保たれます。
例を挙げて見ていきましょう。
ビタミンA
油脂に溶けやすい性質を持つ脂溶性ビタミンのひとつで、肌の乾燥を防ぎ、粘膜の状態を健康に保つ力のある成分です。
レバーやうなぎ、ニンジン、ほうれん草、かぼちゃなどに多く含まれています。
ビタミンB2
ビタミンB群においても抜群に美容効果が高いとされています。肌のターンオーバーを整え、皮膚や粘膜を正常にする効果があります。
レバーやカマンベールチーズ、うなぎ、たまご、納豆などに多く含まれています。
ビタミンB6
アミノ酸の代謝を助け、肌のターンオーバーのリズムを改善する効果があります。
レバーや豚肉、いわし、まぐろ、セロリ、たまご、大豆などに多く含まれています。
ビタミンC
アスコルビン酸ともいわれ、骨や腱などの結合タンパク質であるコラーゲンの生成に必要な化合物です。紫外線などの酸化ストレスから肌を守る効果もあります。
柑橘類、いちご、キウイ、豚肉、ブロッコリーなどに多く含まれています。
野菜ジュースなどで手軽に摂取しやすいのが魅力的ですね。
ビタミンE
肌の血行促進に作用し、紫外線などの酸化ストレスから肌を守る効果があります。
アーモンド、ツナ缶、たらこ、アボカド、うなぎ、いくら、大根などに多く含まれています。
鉄分
血流を促し、不足すると疲れやだるさが現れます。美容においてはくすみやクマを防ぐ作用があります。
高野豆腐、ひじき、あさり、昆布やまぐろの赤身などに多く含まれています。
女性は生理の関係で特に鉄分が不足しやすい傾向にあります。積極的に摂取する用心がけましょう。
タンパク質
肌細胞やコラーゲン生成の元となり、肌のターンオーバーを促します。
多く含まれるのは肉類・魚類・大豆類・たまごなどに多く含まれています。
以上のことからも、栄養のバランスが乱れると肌のターンオーバーまでもが崩れてしまい、たちまち粉吹き肌に陥ってしまうことがわかります。
そうならないためにも栄養バランスのとれた食事をとるように心がけましょう。
5.ストレスを感じたら発散を
見落とされがちな一因として、精神的ストレスがあります。
人は心身に過剰なストレスが溜まると、自立神経のバランスを乱してしまい、血行不良を起こしやすくなります。血行不良は冷えやむくみ、肩こりなどの不調とともに、肌の新陳代謝ともいえるターンオーバーにも影響します。
ストレスが肌のバリア機能を低下させ、粉吹き肌を助長させてしまうのです。
粉吹き肌をカバーしてくれるファンデーション
ファンデーションは大きく分けてパウダーファンデーションとリキッドファンデーションの2種類がありますが、粉吹きが気になる肌には、油分や水分が含まれているリキッドファンデーションがオススメです。
下地選びも入念に
保湿力の高い下地を使い、粉が落ちてこないベースづくりをすることが大切です。化粧下地に含まれている保湿成分はヒアルロン酸のほか、コラーゲン、オリーブオイルやホホバオイルなどの植物オイルなどがあります。
含まれている成分を確認するために成分表示をチェックするのもオススメですが、まずは自分の肌にどう馴染むかが大事なポイント。手の甲などにつけて潤い力がどれだけ持続するのか試してみるとよいでしょう。
粉吹きにならないファンデーションの付け方
リキッドファンデーションを使うときのポイントは肌への乗せ方。ファンデーションを塗るというよりも、軽く優しく揉み込むような感じでファンデーションをつけていきます。
指でやさしく乗せ終わったら、リキッド用のスポンジで上から数回ポンポンと優しく押さえるように乗せていきます。
こうすることで皮膚表面についたリキッドファンデーションは、より皮膚に密着します。そうすることで厚塗りが防げ、透明感を出すことができます。
仕上げは、プレスされていないタイプのフェイスパウダーで行います。普通のフェイスパウダーやコンパクトパウダーで仕上げると、粉吹きが目立ってしまうためです。
使用する場合は、軽くブラシに含ませて軽く2~3回トントンと叩き、ブラシに含ませた余分な粉を少し落とします。そして1回だけ軽くふわっとのせる程度にすることで粉吹きを防ぎます。
クッションファンデーションという選択肢
最近では、新しいファンデーション商品として、下地からファンデーション、コンシーラー効果まで期待できる「クッションファンデーション」というものが流通しています。
クッションファンデーションとは、コンパクト容器に入ったスポンジ状態のクッションに液状化したファンデーションを染み込ませたものです。ワンステップで化粧下地効果から仕上げのコンシーラー効果まで期待できるだけでなく、美容液が配合されているものもあります。
トリートメント成分や水分量が多く含まれていることが特徴のため、粉吹き肌さんにはぴったりの商品です。
ですが、特にクッションファンデーションはトリートメント成分が多いため、崩れやヨレ、テカリなどの化粧崩れしやすい傾向にあります。
こちらもパフで伸ばすような塗り方は避け、軽くスタンプを押すように、叩き込むように使用するのがポイントです。
最初に付ける箇所からファンデーション量が多く付くため、乾燥しやすい頬やおでこ、顎の順に付けていくとよいでしょう。
崩れやヨレが出やすい鼻周りや目の周りは、仕上げ程度に軽くつけることで化粧崩れを防ぐことができます。小鼻や目のまわりといった細かい部位に付ける場合は、パフを折りたたんで乗せると馴染みもよく仕上がります。
市販の医薬品を活用して
外的要因や内的要因で肌のバリア機能が低下した肌は、乾燥の進行が早く、それに伴いかゆみや赤みなどの症状が出てしまうことも少なくありません。
そんなとき活用したいのが薬局やドラッグストアなどで購入できる医薬品や医薬部外品です。商品の中には、乾燥に負けた皮膚疾患を治すことを目的とした保湿剤や乳液なども販売されています。
病院を受診する暇がないという方や、症状がそれほどでもないかな……と思っている方は、それらの医薬品を使用してみるのもいいかもしれません。
ひどい場合は一度、皮膚科の受診を
乾燥が強く、激しいかゆみを伴う場合、ひょっとしたらそれはアトピー性皮膚炎だったり、皮膚瘙痒(そうよう)症、アレルギー性皮膚炎といった皮膚疾患の可能性あります。
市販の保湿剤や保湿クリームを使っても改善がみられなかったり、使用することでかえってかゆみや発疹がでるようなことがあれば、医療機関の受診をおすすめします。
まとめ
粉吹き肌の原因や対処方法を紹介してきました。
最後に、重要なポイントをリストにまとめましたので、内容を振り返っていきましょう。
- 粉吹き肌は肌のターンオーバーの乱れによっておこる。
- 加齢やストレス、ビタミン不足のほか、間違った洗顔方法などで起こりやすくなる。
- 粉吹き肌を防ぐには徹底した保湿を心がける。
- 洗顔の見直しや十分な睡眠、バランスのとれた食事を心がける。
- 粉吹き肌をカバーしてくれるファンデーションをうまく使って粉吹き退散!
- 市販の保湿剤を使っても改善されない場合は、早めに医療機関の受診を。
粉吹き肌は見た目に大きく表れてしまうため、とても悩ましい問題ですよね。
まずはスキンケアや生活習慣の改善から。みずみずしく綺麗な肌を取り戻していきましょう!
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※1 メラニンの生成を抑え、シミそばかすを防ぐ
※4 乾燥により肌がくすんで見える状態