光老化ってなに？老化との違いとは

年を重ねると、肌のハリが年々失われ、シミやシワが多く現れます。「加齢によるものだし仕方ない…」と思いがちですが、実は肌の老化いっても、加齢による『自然老化』と紫外線などによる『光老化』の2種類が存在します。しかも、光老化による老化は自然な老化よりも、より老けた印象を与えてしまうんだとか。

そこで今回は、『光老化』と『自然老化』の2種類の違いについて解説していく他、光老化を予防するための対策についてもご紹介していきます。

光老化とは？

光老化とは、光によって起こる皮膚の老化現象です。日光を浴び続けることにより、肌にシミやシワ、たるみなどが現れます。

光老化の主な原因は紫外線で、浴びた時間と強さに比例するといわれています。特に、顔や手は直接紫外線を浴びることが多く、光老化が顕著に現れるとのこと。

光老化の原因とされている、地表に届く2種類の紫外線のうちの約90％がUV-A。その残りがUV-Bとなりますが、UV-Bのエネルギーは高く、そのパワーはUV-Aの500倍以上と言われています。

UV-A

UV-Aは、真皮や皮下組織などの皮膚の中まで届く波長。線維芽細胞を傷つけることで、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの分泌量が低下してしまいます。また、日焼けにより皮膚が黒くなるのが特徴的で、メラニン色素の合成が活発になりシミが目立つようになります。

UV-B

UV-Bは、皮膚の表面にしか届かない波長。こちらは、日焼けすると赤くなるのが特徴的で、ターンオーバーの乱れやバリア機能の低下により、乾燥や毛穴のくすみが目立つようになります。

肌の老化の8割は光老化が原因！？

実は、加齢による肌の老化の影響は2割程で、8割が光老化によるものなのです。皮膚がんについても、ほとんどが日光に当たる部分に発症するそう。そのため、紫外線をしっかりと防止することは若々しい肌や健やかな頭皮環境を育むほか、目や体の健康にとっても大切なことなのです。

光老化と自然老化の違いとは？

「光老化の症状」と「自然老化の症状」には主に次のような違いがあります。

実際に、日光をよく浴びる手や顔は光老化の症状が多く見られます。それに対し、日光をあまり浴びることのないお尻などの皮膚は自然老化の症状が多く見られます。

光老化の予防と対策

光老化は浴びた時間と強さに比例するといわれているため、日光から肌を守ることが効果的とされています。日差しが一段と強くなる午前10時〜午後2時までは外に出るのを極力控えるようにすることや、日傘や帽子、長袖を着用するなどの対策が有効です。

また、手軽な方法として日焼け止めを塗ることが挙げられます。ただし、使用方法が正しくないと最大限に効果が得られません。そこで、日焼け止めを使用する際についての最低限の知識をご紹介します。

SPFとPAの違いは？

日焼け止めにはSPFやPAなどの種類があります。これらは、効果や使用場面が異なるため購入の際は目的にあったものを選ぶようにしましょう。

SPF

SPFは主にUV-Bの防止効果を示しています。数値が大きければ大きいほど防止力が高くなります。数値は2〜50。さらに50以上の場合は50＋と表示されます。

PA

PAは主にUV-Aの防止効果を示しています。PAはPA＋～PA＋＋＋＋と4段階あり、＋が多いほど防止力が高くなります。

「SPF50+・PA++++を買っておけば安心！」と思うかもしれませんが案外良いことばかりではないのです。特に乾燥肌や敏感肌など肌が弱い方は、数値が大きいものほどかなり肌に負担がかかります。それにより肌トラブルを引き起こしかねません。日常生活レベルではSPF20・PA++でも十分に効果があるので使用場面に合わせた日焼け止めを選ぶと良いでしょう。

日焼け止めの正しい使い方

日焼け止めは1日中効果が持続するわけではありません。汗や摩擦でだんだんと落ちてしまうため、3時間おきに塗り直しをするとより効果的です。

鼻筋やおでこなどの日焼けが気になる部分には重ね塗りをすることをオススメします。また、手や首の後ろ、デコルテなどはうっかり日焼けしてしまいがちなので要注意です。

肌の老化には発酵食品が効果的！？

紫外線を浴びることにより発生するメラニン色素。メラニン色素はシミやくすみの原因となります。発酵食品である麹には、メラニン色素の働きを抑制すると言われており、シミを薄くするなど美白効果が期待できます。麹菌が作り出すコウジ酸は、厚生労働省の認めた美白成分のうちの1つです。現在では、麹を含む化粧品が多く販売されており、化粧水や美容液、パックなどさまざまな形で利用されています。

まとめ

肌の老化の原因の8割は加齢ではなく光（紫外線）によるもの。季節に関係なく日頃から紫外線対策を徹底的に行うことこそが、いつまでも美しくいるための秘訣なのかもしれません。紫外線のダメージは蓄積していくので早いうちに対策をすることをオススメします。手始めに毎日の日焼け止めからスタートしてみてはいかがでしょうか。