肌荒れは冷え性が原因だった!?冷えが美容と健康にもたらす影響とは

肌荒れは冷え性が原因だった!?冷えが美容と健康にもたらす影響とは

冬も深まり日ごと寒さが増す今日この頃。身体の冷えに悩んでいる人は多いと思います。冬は特に多くの人が感じ、悩まされるのが冷えの症状。実はこの冷え、身体にあらゆる影響を及ぼしています。

体内では一体どのようなことが起きているのでしょうか。今回は冷えと美容・健康への関わり、そしてその対策についてご紹介していきます。

冷えがもたらす影響とは

冷えがもたらす影響
寒さにより身体が冷えると、皮膚は血流の流れをゆるめることで、熱が外に逃げないようにする働きがあります。それは身体を守ってくれるのは良いことですが、その反面、血の巡りが悪くなってしまいます。
そうすると身体はもちろん、肌にまで十分に栄養が行き渡らなくなり、冷える前の身体に比べて体内の栄養素が減ってしまうのです。

ではここからは冷えがもたらす健康や美容への弊害についてみていきましょう。

リンパの流れが悪くなり肌荒れにも

冷えた身体は、前述したように冷えていない状態よりも血流が淀んでしまっています。
また、体温を外に逃さないよう全身の血管が縮んでしまうことで、リンパの流れも悪くなります。
リンパの流れが悪くなると代謝が落ち、肌のターンオーバーの機能が低下してしまいます。

この肌のターンオーバーの乱れこそが肌トラブルの諸悪の根源。肌の潤いに関係するコラーゲンやエラスチンを生成しづらくなり、肌質の真皮に影響してたるみを引き起こすほか、乾燥肌、シミ、シワ、ニキビや赤ら顔などの肌荒れにもつながります。

肩こりや頭痛などの原因にも

血流やリンパの巡りが悪くなることで、必要な栄養や酸素が全身に行き渡らなくなると、疲れが取れにくくなります。
さらに老廃物が溜まりやすくなるため、肩こりや肩こりからくる頭痛が引き起こりやすくなります。

肌のバリア機能が低下する

冷えが起こると血流の流れが悪くなり、その影響で細胞の機能が衰え、肌のバリア機能が低下します。
そうすると外的刺激を受けやすくなるため、肌荒れが起きるのはもちろん、もともと抱えていた肌荒れが悪化することもあります。

肌にくすみが現れる

肌の血行が良いと肌の血色が良く、明るく透明感のある色に見えます。
逆に冷えにより血流の流れが悪くなると、肌が青白くくすんだように見えてしまいます。
さらにそれが悪化すると目の下に青っぽいクマができやすくなり、老け込んだ印象になってしまいます。

睡眠不足の原因にも

質の良い睡眠を摂るためにも冷えは大敵です。
通常、活動的な日中は身体が温まり体温が上昇します。そして夜寝る前になると身体に溜まった熱が手足から放出されて体温が下がります。この時こそ、良質な睡眠へとつながる眠くなる状態です。

冷え性の人はこういった体温調節がうまくいかないため、日中も夜も体温が上がらない状態に陥ってしまいます。
本来なら体温が変動することで起こる眠気ですが、その体温の変動機能が乱れているため、冷えで眠れない、眠りが浅くなり、夜中に目が覚めてトイレに行きたくなるなどの症状が出てしまうのです。

むくみが出たりや痩せにくい身体になりやすい

血液やリンパの巡りが衰えると、リンパ管や血液から水分が滲み出して細胞間に溜まりやすく、顔のむくみの原因ともなりえます。
さらに老廃物を流しにくくなるためにセルライトができやすくなってしまうことも。
また、冷えにより基礎代謝が落ちてしまうため、痩せにくい身体になりやすいのも特徴の一つです。

冷え性とは

冷え性とは
ここまでで、冷え性がもたらす弊害について学びました。
では冷え性とは一体どんなものなのでしょうか。体温調節のしくみからみてみましょう。

私たちの身体は口から摂取したものを胃や腸で消化して吸収し、そのエネルギーをもとに筋肉や内臓で熱を発します。生み出された熱は血液の流れによって全身に届けられ、体温の調節は脳によってコントロールされています。全身に張り巡らされた血管は、細胞へと栄養を届け、不要な老廃物を回収する大事な役目を担っています。

ところが身体が冷え、血流が悪くなると必要な栄養が運ばれにくくなり、老廃物がうまく排出されなくなってきます。

この状態が冷えです。冷え性にはいくつかのタイプがあります。ここからは冷え性のタイプとそのための対策について解説していきます。

末端冷えタイプ

手先や足先といった心臓から離れている場所から冷えやすいのが末端冷え性。冷え性のなかでも比較的初期段階にあります。

<特徴>
・手足の先から冷える
・冷えとともに肩こりや頭痛を感じる場合がある<なりやすい人>
・痩せ型の人
・普段あまり汗をかかない人
・食事制限などダイエットを行なっている人<主な原因>
・不規則な生活
・偏食<対策>
・体を温めるような食事や飲み物を摂る
・身体を動かす習慣を身につける

下半身冷えタイプ

腰から下が冷えやすい人は30代以降の男女に多くみられます。

<特徴>
・手は温かいが足が冷たい
・上半身だけ汗をかきやすい
・寒い場所で足先やふくらはぎが冷えやすい<なりやすい人>
・デスクワークなど長時間座ったままでいることが多い人
・運動不足の人<主な原因>
・お尻などの下半身の筋肉がこわばることで足の血の巡りが悪くなる
・偏食

<対策>
・スクワットなどで下半身の筋肉を鍛える

内臓冷えタイプ

内臓冷えタイプは末端冷えが進行すると起こりやすい症状です。体内で起きている冷えなので自覚症状がない場合も。

<特徴>
・身体の表面は温かいけど胃腸や大腸など身体の内部が冷えている
・冷えと同時にお腹の張りを感じる<なりやすい人>
・30代以降の女性や太めな体型の人
・大食漢の人
・ストレスなどで自律神経が乱れている人<主な原因>
・運動不足
・冷たいものをよく飲み食べするなどの生活習慣

<対策>
・バランスのとれた食事量
・下半身の筋肉を鍛える
・身体を動かす習慣を身につける

全身冷えタイプ

文字通り身体全体が冷えている状態です。基礎代謝が低下しているため、常に体温が低く、季節を問わず一年中冷えを感じています。冷え性の中でも最も重症なタイプの冷えです。

<特徴>
・平熱が36℃以下
・食欲がないことが多い
・厚着をしていても身体の冷えを感じる
・疲れやすい<なりやすい人>
・基礎代謝が低下している高齢者
・ストレスなどで自律神経が乱れている人<主な原因>
・慢性的な運動不足
・不規則な食生活の乱れ

<対策>
・筋肉のもととなるタンパク質を摂取する
・筋トレやウォーキングなどで身体を動かす
・身体を動かす習慣を身につける

ほてり冷えタイプ

ほてりは末端冷えタイプや内蔵冷えタイプの症状が進行したものとも言われています。

<特徴>
・手足は冷たいのに首から上はほてり、微熱のような症状がある<主な原因>
・ストレス
・更年期障害や自律神経の乱れなど加齢によるホルモンバランスの乱れ<対策>
・心身の疲れを癒すための時間を大切にする
・湯船に浸かる

心身の疲れを癒すための時間を大切にし、お風呂などでリラックスできるような休息を取るようにしましょう。
その際、風呂のお湯の温度に注意を。40℃以上の入浴はほてりやすくなるため、39℃前後のぬるめのお湯に入るのが効果的です。炭酸ガスを含んだ入浴剤やアロマオイルを入れて入浴を楽しむのも良いでしょう。

混合タイプ

手先や足先だけでなく、下半身も冷えてしまうという末端冷えタイプと下半身冷えタイプなどが混ざった混合タイプもあります。
その場合は末端冷えタイプと下半身冷えタイプの両方の対策を。食習慣の見直しとともに下半身の筋肉を鍛えることで、症状が和らぐでしょう。

冷えに対抗する効果的な方法

冷え性対策
ここまででは冷えのタイプ別にその解消方法を見てきました。ここからはすべての冷えに共通してアプローチできる効果的な改善方法をご紹介していきます。

歩くなどの全身運動を行う

筋肉をつけることは身体を温めるのに最も効果的です。女性に冷え性が多いのも、男性と比べて筋肉量が少なく、筋肉がつきにくいという理由があります。

運動の中でも効果的なのはウォーキングやジムマシンでの有酸素運動といった全身運動です。血流を良くしたり、基礎体温を上げたりすることで、冷えを解消へと導きます。

身体を動かすための時間がない、忙しいという方は、通勤時など日常で歩く時に身体全体を動かすよう意識づけをしてみてください。外出の際はバスや自転車を使わずにウォーキングに置き換える、できるだけ階段を使うなど、小さな積み重ねがものを言います。
コツコツと継続して行うことで体質改善につながるでしょう。

入浴の仕方を見直す

冷え性の人はなるべく毎日湯船にしっかりと浸かることが重要です。ただし注意したいのが長時間の入浴や半身浴は避けるべきという点。なぜなら発汗することによって身体が冷えてしまうからです。

特に寒い時期は髪や身体を洗う前にお湯に浸かり、髪や身体を洗った後に再び身体を温めてから浴室を出るのがベストです。風呂の温度は41℃〜42℃。最初はお湯に首まで5分ほど浸かり、次に胸あたりまで5分ほど浸かります。身体を洗った後は1〜2分ほどの入浴でしっかりと身体を温めてください。
さらに湯船に浸かりながら、身体やお腹のマッサージをすることも効果的です。

食生活を見直す

身体を内側から冷やしてしまわないようにするためにも、冷たい飲み物や食べ物はできるだけ避けるようにしましょう。食事は常温、もしくは温かいものを。飲み物においては白湯を飲む習慣をつけるのも得策です。

また食事に積極的に取り入れたいのが生姜やニンジン、かぼちゃ、ごぼうといった冬に旬を迎える食材です。これらの食材は身体を芯から温めてくれるため、全身の血流の巡りが良くなり、体質改善へとつながります。

ただし温かい状態のものでもコーヒーや緑茶は飲みすぎに注意。利尿作用があるため尿を排出することで身体を冷やしてしまう恐れがあります。飲み物には生姜やシナモンといった身体を温める効果のある食材を加えるのも一つの策です。

自律神経の乱れを正す

体温調節は栄養素をもとに、内臓や筋肉が生み出した熱を血流に乗せて全身に送り込む仕組み。体温が上がりすぎた時には、皮膚表面に血液を送ることで過剰な熱を放出するようになっています。

ところが自律神経の乱れで血流が滞ってしまうと体温調節がうまくいかない場合があります。自律神経の乱れは疲労や睡眠不足、ストレスのほか、加齢による更年期障害の症状でも見られます。
自律神経の乱れを正すためにも、極力ストレスを溜めないようにし、スポーツやレジャーなどを楽しむのも良いかもしれません。

スキンケアで肌の力を引き出す

上記のような体質改善とともに行っておきたいのが日々のスキンケア。体質改善とは違い、使ってすぐに肌へとアプローチできるため、実感を伴いやすい行動です。
特に肌のバリア機能が弱まったりしている場合は、シミ、シワ、たるみなどにアプローチできる化粧水や乳液、クリームを使うほか、スペシャルケアとしてパックやマスクを活用することで、弱まった肌の機能を取り戻すことができるでしょう。

まとめ

冷え性は様々なタイプや原因に分かれ、肌荒れや老化、健康被害などに通じます。
解決方法としては全身運動や入浴法、食生活などを見直すほか、美肌を保つための方法として丁寧なスキンケアで補うことも忘れずに。
これからも自分の身体や肌に注意を向け、より美しく健康的な身体を維持していきましょう。

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