アロマオイルを日常生活に取り入れアンチエイジングしよう

アロマオイルを日常生活に取り入れアンチエイジングしよう

アロマオイルは単に香りを楽しむものと思っていませんか?
実はアロマの効能は広範囲に及び、その中にはアンチエイジングも含まれています。
日常生活に取り入れてみると、部屋でリラックスしている時間が自然に美容タイムに変わります。

この記事ではアロマオイルとアンチエイジングの関連性、効果のある香りや使用方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください!

アロマオイルが体に及ぼす効果とは?

アロマオイルとは植物由来の天然香料を合成加工した製品を指します。主に香りを楽しむために使用されます。

この「香り」には人間の体にとって大きな影響を与える作用があります。
香りの成分が鼻の嗅覚細胞に付着すると、匂いを感じますが、この感覚は瞬間的に感情をつかさどる大脳辺縁系へ届きます。「嗅覚は大脳にダイレクトに届く」ということができるのです。
香りが大脳に刺激を与える結果、自律神経や免疫、内分泌に影響を与え、体に効果を及ぼすこととなります。

また、香りの成分を吸い込み肺に取り入れることで、血流に乗って効果が全身に流れます。
「香り」は、肌に塗ったり食事で摂取する成分に比べとても速く体に吸収され効果を及ぼす成分といえます。
アロマオイルの香りを嗅ぐと何となく「心地よい」という感覚がありますが、実は感覚だけではなく実際に体に影響を与えていたのです。

アロマとアンチエイジングの関係とは?

アロマオイルとアンチエイジングの関係
アロマオイルの香りが大脳に刺激を与える、ということはアンチエイジングとも関係があるということになります。
なぜなら老化は、自律神経や免疫、分泌系の働きの衰えと大きな関係があるからです。
アロマオイルがアンチエイジングに効果的な理由は3つあります。

  1. 自律神経を整える
  2. 質の良い睡眠を助ける
  3. 女性ホルモンを活性化させる

一つずつご説明していきます。

①自律神経を整える

自律神経の衰えと老化には大きな関係があります。
自律神経は交感神経と副交感神経という二つの役割の異なる神経の働きの切り替えによって成り立っています。

交感神経は日中活発に動き、脳を興奮させたり心拍数を上げる働きがあります。
一方の副交感神経は夜間人間が休むべき時間に、興奮状態を抑えリラックス状態になるように働く神経です。

一日のうちにこの二つの神経が上手く切り替わることで、人は、休み働くという生活リズムを健康的に行うことができます。

ところがストレスにさらされる等の理由でこの自律神経が上手く働かなくなると、不眠や血行が悪くなるなどの状態につながります。
よく眠れなかったり、血行が悪く代謝が上手く行かなくなると肌の再生にも影響を与えます。
それで自律神経が正しく働くよう整えることはアンチエイジングにとってとても大切な要素の一つです。

しかし、自律神経は自分の意思でコントロールできない神経です。そこで外部から刺激を与えることで整えてあげる必要があるのです。
アロマオイルには次のような2種類の効果があります。

  • 爽快感を与え目覚めさせるような香り…交感神経を活性化
  • リラックスし心が落ち着く香り…副交感神経を活性化

アロマオイルの香りを上手く使い分け、活用することで自律神経を整え、アンチエイジングの効果を期待することができます。

②質の良い睡眠を助ける

アロマオイルの香りを嗅いでリラックスすることで、上で取り上げたように副交感神経を活性化させ、体をOFF状態にしてあげることができます。
それでアロマオイルは不眠に効果があると言われています。
副交感神経を活性化させることで入眠しやすくなりますが、睡眠中もアロマオイルの香りを嗅ぎ続けることで質の良い睡眠を助ける効果もあるとのことです。

リラックス効果の高いアロマとして代表的なのが「ラベンダー」です。
ラベンダーの香りを充満させた部屋で眠ると、ノンレム睡眠の中でも最も深い「余波睡眠」の時間が長くなるという実験結果があるようです。
その結果、起きたときに「十分に休めた」「疲れがよく取れた」という感覚を持てます。

睡眠とアンチエイジングの関係も切っても切れないものです。
質の良い睡眠を取ると成長ホルモンが活発に分泌されます。この成長ホルモンは、成長期の子供だけに必要なものではなく、大人にとっても細胞の再生に欠かせないものです。
毎日しっかり質の良い睡眠を取れていれば、細胞が活性化され若々しい肌や活力ある体を保つことができるのです。

③女性ホルモンを活性化させる

女性にとっては年を重ねるにつれて女性ホルモンを活性化させることも大きな課題の一つとなります。女性ホルモンを構成する物質の一つであるエストロゲンは加齢に伴い減少していきます。

エストロゲンは、女性らしいボディラインを作ったり、髪や肌の潤いを保つ働きをします。エストロゲン=美容ホルモンと言っても過言ではないでしょう。年を重ねても女性らしい美しさを保つには、女性ホルモンを活性化させることが不可欠といえます。

女性ホルモンは大脳の視床下部から分泌されます。つまり香りがダイレクトに影響を与える部分です。そのためアロマオイルには女性ホルモンの分泌を活性化させる助けがあると考えられています。

アロマの花の優雅な香りを嗅ぐとうっとりとした気持ちになることがあります。この時「いい香りだ」という感覚があるだけではなく、脳にも働きかけて女性ホルモンを活性化させている状態にあるといえるのです。

アロマオイルの取り入れ方

アロマオイルの取り入れ方
香りは他の美容法と違って、特別な時間をとって何かをするわけではなく、日常の中に簡単に取り入れることができます。
移動している時、仕事をしている時、家事をしている時、部屋でリラックスをしている時…など様々な場面で心地のよい香りが側にあると毎日を気持ちよく過ごすことができます。
単に気分が良くなるだけではなく、同時に美容効果が得られるのでぜひ取り入れていただきたいです。

日常の中でアロマオイルを取り入れる方法をご紹介していきたいと思います。

オイルポットで香りを楽しむ

アロマオイルの定番の楽しみ方はオイルポットです。アロマオイル専用のポットにオイルを垂らして温めることで、部屋全体に香りを広がらせます。

従来の蝋燭で温めるものと、電気式のものがあります。便利さや安全性で言えば電気式がおすすめですが、蝋燭の光もインテリア性や癒し効果があるのでどちらもお好みで選ばれるといいでしょう。

オイルポットは光も合わせて楽しむことができるアイテムです。部屋の灯りを落として、静かな空間を演出するとリラクゼーション効果がより高まります。

薄めて香水として使う

外出先でも1日お気に入りの香りを纏いたいなら、香水として使用するのがおすすめです。
一般的な香水は香りの主張が強く、ずっと身につけていると気分が悪くなってしまうという方にもアロマオイルの香水なら優しい香りが楽しめるためおすすめです。

作り方は簡単で、無水エタノールに好みの香りのアロマオイルを入れ、一晩馴染ませるだけです。好みで濃さを調整したり、香りをブレンドすることもできます。

ルームフレグランスにする

ルームフレグランスの種類としてはリードディフューザー、ルームスプレーがあります。

どちらも香水と作り方は同じで、無水エタノールを混ぜるだけです。
ディフューザーは竹串と空き瓶を可愛くデコレーションして、簡単にオリジナルを作ることができます。

ルームスプレーには爽快感のある香りがおすすめです。部屋の空気が淀んでいる時、ちょっとリフレッシュしたい時に部屋全体に向かって吹きかけると、爽やかな香りが広がって気分も変わります。

加湿器に入れる

美肌効果を狙いたいなら、加湿器に入れるという方法もおすすめです。香りと潤いの両方面から美容効果にアプローチできます。
加湿器のミストは部屋全体に広がるため、香りを部屋の隅々まで届けてくれます。

最近ではアロマ対応の加湿器も多く販売しているため、これから加湿器の購入をする方は検討してみてもいいかもしれません。
機械の目詰まりなどの問題があるため、すでに自宅にある加湿器を使用する場合には説明書を確認して使うようにしましょう。

枕元に置く

質の良い睡眠にアロマオイルを取り入れたいという方は、香りが直接届きやすい枕元に置くのがおすすめです。
無水エタノールで薄めたアロマオイルを枕元に吹きかけると一晩中香りを楽しみながら眠ることができます。
また100均一などで売っている無香の消臭ビーズにアロマオイルを垂らして枕元のテーブル等に置いておくのも手軽でおすすめです。

アロマポットなどを使う場合には消し忘れ等注意が必要ですが、スプレーで吹きかける、消臭ビーズに垂らす等の方法は安全で就寝前でも安心です。

自律神経を整える香りのアロマオイル

自律神経を整える香りのアロマオイル
アンチエイジングと大きな関係のある要素の一つが「自律神経」です。
そこで自律神経を整える働きのある香りを紹介していきます。

ラベンダー

リラックス効果の高いアロマの香りとして代表的なのがラベンダーです。草の青っぽさの残る穏やかなフローラル系の香りは心を鎮めてくれる効果があります。
ラベンダーには痛みや傷の鎮静効果もあると言われており、頭痛や生理痛、腹痛などを和らげる効果もあります。
ストレスや体の不快な症状によって眠れないという時にラベンダーの香りはおすすめです。

カモミール

カモミールはリンゴのような甘い香りです。代表的なハーブティーとして馴染みがある方も多いかもしれません。
カモミールにも鎮静作用があり、不安や怒り、緊張といった感情を鎮めてくれます。
また疲労回復効果もあり、心地よい眠りの助けになってくれます。

シダーウッド

シダーウッドは樹木系の微かに甘みがある香りのアロマです。心を落ち着かせると共に、集中力を高める効果もあります。
鎮静と高揚どちらにも効果のある香りのため、仕事に集中したい日中、リラックスしたい夜間共に使用することができます。

ペパーミント

清涼感のあるクール系の香りです。交感神経を活性化させるため、日中しゃきっとしたい時に取り入れるのがおすすめです。脳を刺激して思考を促す作用があります。
また怒りや興奮を抑える効果もあるため、ストレスが大きい時、落ち着いて考えをまとめたい時などにも使えます。

肌を整える香りのアロマオイル

肌を整える香りのアロマオイル
香りによって美肌効果を狙うこともできます。

アロマの原料となる精油には肌に塗ることで肌から吸収して得られる効果もありますが、実は肌に塗らないアロマオイルの香りだけでも脳に刺激を与えることで肌に影響を及ぼしてくれるのです。

香りから皮脂バランスを整える効果のある香りをご紹介します。

キャロットシード

キャロットシードはその名の通り「ニンジン」を思わせる少し個性のある香りです。
キャロットシードそのものにはデトックスの効果があり、その香りによっても心労を取り去る、血圧上昇や皮膚活性化を促す等の効果が期待できます。
好き嫌いは分かれる香りですが、その分プラスの刺激も大きいといえるでしょう。

ローズマリー

ローズマリーは古代より「若返りのハーブ」と言われてきました。ローズマリーは清涼感のある爽やかな香りで、ローズマリーのハーブ自体には、抗菌・抗酸化作用もあります。
その香りを嗅ぐことで頭をスッキリさせたり、気分の落ち込みを解消し心を奮い立たさせる効果があります。
感情が前向きになることで、血流も活性化され、肌も若々しく保てることが期待できます。

フランキンセンス

フランキンセンスは日本では「乳香」とも呼ばれる香りで、神秘的な香りを特徴としています。
古くはエジプトのミイラの防腐剤や儀式などに使用されており、原料となるフランキンセンスの木は修復力の強い木として知られています。
フランキンセンスはウッディ系の香りでスパイシーや柑橘系の匂いも混ざったエキゾチックな香りです。その香りには、心を落ち着かせ免疫力を高める効果があります。

女性ホルモンを整える香りのアロマオイル

女性ホルモンを整える香りのアロマオイル
次に女性ホルモンを整える香りをご紹介します。
女性ホルモンに効く香りは、その香り自体もうっとりするような優雅な気持ちにさせてくれる特徴を持つものが多いので、贅沢なリラックスタイムに取り入れるのにおすすめです。

ローズ

女性らしさの代表といえばローズ、「薔薇」ではないでしょうか。ローズの香りには女性ホルモンのエストロゲンの分泌を活性化させる効果があるという実験結果が出ています。
精神を落ち着かせる効果があることはもちろん、生理不順や更年期障害を緩和する効果があり、多くの女性から愛用されています。

クラリセージ

クラリセージはほんのり甘く、幸福感を高めてくれる香りが特徴的です。マスカットワインの香料としても知られています。
クラリセージには女性ホルモンであるエストロゲンに似た「スクラレオール」という成分が含まれているため、女性の体の悩みに効果的であると言われています。
クラリセージの甘い香りには、暗い気分になった時気持ちを明るく盛り立ててくれる作用があります。

イランイラン

イランイランは、南国を思わせる甘い香りが特徴的です。エキゾチックで「誘惑の香り」とも呼ばれ、惚れ薬として使われていたという歴史もあります。
イランイランには女性ホルモンであるエストロゲンを高める働きのある「β-カリオフィレン」という成分が含まれています。
そのためPMSや生理痛、更年期障害にも効果があると言われています。

アロマオイルを選ぶポイント

アロマオイルを選ぶポイント
アロマオイルとして製品化されているものにも多くの種類があります。できるだけ高い効果が得られるよう質のよいアロマオイルを選びたいですよね。
そこでアロマオイルを選ぶポイント3つをご紹介します。

  1. 「純度の高い原料」を選ぶ
  2. 遮光瓶に入ったものを選ぶ
  3. 自分にとって心地よい香りを選ぶ

一つずつ詳しくご説明します。

①「純度の高い原料」を選ぶ

アロマオイルは精油を加工したものですが、その中でも天然由来の成分の割合が高く純度の高い製品を選ぶことが大切です。
成分分析表をしっかり明示し、どんな化学成分が含まれているのか、何%使用しているのか、明快にしているメーカーのものは比較的安心といえるでしょう。
化学成分にアレルギー等がある方は特に注意しましょう。

②遮光瓶に入ったものを選ぶ

天然由来の成分の割合が高く、純度の高いアロマオイルであればあるほど、劣化しやすく保存環境に敏感です。
特に天然由来の原料は日光に弱いため、遮光瓶に入っているものなら急激な劣化を避けて保管することができます。
加工済みのアロマオイルではありますが、遮光瓶の使用は比較的純度が高い製品の目安の一つともいえるかもしれません。

③自分にとって心地よい香りを選ぶ

それぞれのアロマの香りの効能を参考にするとはいえ、一番良いのは自分の感覚的に心地良い香りを選ぶことです。
効能が良さそうだからといって好みに合わない香りを無理に使用しつづけるのは避けましょう。
アロマオイルの香りは脳への刺激や精神へ働きかけるため、心地良い感覚があってこそその効果を発揮します。直感的に安らげると思える香りを選ぶのがとても大切です。

まとめ

アロマオイルとアンチエイジングの関係、アロマオイルの香りの種類や日常生活で取り入れる方法をご紹介しました。
単に感覚的な効果があるだけではなく、実際に大脳やホルモンの分泌にまで影響を与える香りの作用の大きさに驚かれたのではないでしょうか。
アロマオイルは日常的に簡単に取り入れることができます。ぜひ好みの香りを見つけて、手軽にできるアンチエイジング効果を実感してみてくださいね。

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