カロリー制限と糖質制限の違いは?どっちが効果的なの?
ダイエットをしたいと思う人にとって、悩ましいのがそのやり方です。
“カロリー制限”にすべきか、それとも“糖質制限”にすべきか……効果があるのはどっちなのかと悩む人も多いはずです。
今回はこのダイエット論争について考えてみます。
カロリー制限ダイエットとは
カロリーをコントロールしながら行うカロリー制限ダイエットは、“食べ物から摂取するカロリーを減らす”、シンプルなダイエット方法です。
身体の中に入ってくるカロリー(摂取カロリー)よりも運動、代謝などで使うカロリー(消費カロリー)の方が多ければ体重は落ちます。
やり方の詳細としては、1日のカロリー収支を「摂取<消費」となるよう心がけます。つまり消費できるカロリー以上に食べ過ぎなければ大丈夫。
とにかくカロリー控えめな食事を意識することを考えれば良いという、比較的シンプルで手軽なダイエット方法だと言えます。
消費カロリーの参考となる推定エネルギーは18〜29歳の男性で2,650kcal、女性の場合2,000kcalまた30〜49歳の男性は2,700kcal、女性は2,050kcalと言われているので参考にしてみてください。
例えば体脂肪1kgを燃焼させるには計算上、7,200kcalが必要です。もしも2ヶ月で3kg痩せたいなら、7200kcal×3kg÷60日で、1日360kcal減らせば良いという計算になります。
糖質制限ダイエットとは
ここ数年で大ブームが起きているのが糖質制限です。
糖質制限ダイエットとはその名が示す通り、糖質の多い食品を制限するダイエット方法です。
なかでも糖質が多い食品がご飯やパンなどの主食。糖質制限ダイエットでは主食を食べない、もしくは減らすことを意識します。
この糖質制限はもともと、糖尿病に対する食事療法として始まった考え方で、結果として検量効果があることがわかり、ダイエット法として注目を集めることになりました。
また、糖質がゼロだからといってカロリーが低いわけではないことをご存知でしょうか?
逆に実は高カロリーと敬遠されていた脂質や肉類、卵などのたんぱく質には糖質はほとんど含まれていません。
人間の身体は糖質を摂ると優先的にエネルギーとして燃焼し、糖を燃焼し尽くしてから身体の脂肪燃焼をはじめます。
つまり、カロリーが低くても糖質の多い食事をしていたら脂肪燃焼が起こらず、逆に糖質を控えることができればインスリンの分泌も抑えられ、脂肪燃焼効果が期待できるというわけです。
糖質制限中に食べないように意識したい食べ物は以下の通りです。
- ご飯
- パン
- 芋類
- 根菜類
- 果物
- 醸造酒
- 砂糖が多く含まれた菓子や飲料
糖質というと甘い砂糖を思い浮かべるかもしれませんが、ご飯や麺類、パン、芋類など私たちが主食として食べているものにたくさん含まれています。
基本的には糖質が多く含まれていなければ何を食べても良いダイエット方法で、特にたんぱく質や脂質が多く含まれた食事を心がけます。
ただし主食を抜いておかずをたくさん食べる傾向にあることから、塩分の摂りすぎには注意が必要です。
カロリー制限ダイエットのメリット、デメリットについて
カロリー制限ダイエットでは、カロリーが多い食べ物を減らすことが必要であることが分かりました。
ここからは糖質制限ダイエットと比較しつつ、カロリー制限ダイエットのメリットやデメリットについてみていきます。
メリット1/シンプルで手軽にできる
カロリー制限ダイエットは、やり方がシンプルで分かりやすいこと。
“高カロリーな食事を控える”、“食事の量を減らす”など、食事全体を低カロリーに抑えることができれば大丈夫です。
難しく考えなくてもすぐ、チャレンジできるのがこのダイエット方法と言えます。
細かくカロリー計算がしたいという人にオススメなのがスマホのアプリ。
食べたものを入力するだけでカロリー計算を算出できるため、計算が苦手な人でも気軽に始められるのがいいところです。
メリット2/コストパフォーマンスが良い
糖質制限ダイエットの場合は主食が減る分、おかずの量が増えます。
そうするとカロリー制限ダイエットと比べて、食費がかさんでしまうことがあります。
例えば外食で肉を食べる場合、ご飯をカットした分、お肉を増量してしまうことから金額が跳ね上がります。
一方、カロリー制限ダイエットならおかずを増やすことなくむしろ減らすことにもなるので、お金がかかりにくいというメリットがあります。
メリット3/栄養が偏りにくい
カロリー制限ダイエットは、基本、どんな食品でも食べて良いダイエット方法なので、栄養が偏りにくい傾向にあります。
理想的な食事の1食は、主食となるご飯を控えめにして肉、もしくは魚の副菜1品、野菜を用いた副菜2品といったところ。
色々な食品を組み合わせ、献立も自由に選ぶことができるでしょう。
デメリット1/自己流だと失敗しやすい
デメリットの一つは明確なルールがないので自己流に陥りやすく、失敗してしまう恐れがあること。
揚げ物が好き、ピザが好き…などと、元来食生活が偏っていた人は、カロリー制限だけでは栄養バランスも乱れがちです。
カロリー制限ダイエットをはじめるならば、これまでの自身の食生活を見直す必要があります。
ちなみに“日本人の食事摂取基準(2020年版)”ではたんぱく質13〜20%、脂質20〜30%、炭水化物50〜65%が、理想の1日の総エネルギー構成比率だといわれています。
また、痩せようという思いが強くなりすぎて、生命維持に必要な基礎代謝量(18〜29歳の男性1,540kcal、女性1,110kcal、30〜49歳の男性1530kcal、女性1,160kcal)を下回るような食生活は身体にも悪いのでオススメできません。
デメリット2/リバウンドのリスクがある
カロリー制限ダイエットは常に食べる量をコントロールすることから、好きな食べ物を我慢する機会も多く、ストレスが溜まりやすくなってしまいます。
また、高カロリーな食事は腹持ちが良いのに対し、低カロリーな食事は消化が早いので早くお腹が空きやすい傾向にあります。
そこで我慢しすぎるとストレスが爆発し、誘惑に負けてドカ食いをしてしまうケースも……
空腹感を我慢できな人にとっては、リバウンドが起こるリスクがやや高いダイエット方法とも言えます。
糖質制限ダイエットのメリット、デメリットについて
糖質制限ダイエットでは糖質が多いものを避けて食生活を送ることがわかりました。
ではここからはカロリー制限ダイエットとも比較しつつ、糖質制限ダイエットのメリットやデメリットについてみていきます。
メリット1/我慢しなくてもいい
糖質制限ダイエットで意識するのは穀物類、芋類といった糖質が多い食品です。
逆にたんぱく質や油を減らす必要がなく、カロリー制限ダイエットでは敬遠されがちな脂質の多い肉料理、低糖質なものを選んで食べることもできます。
ご飯や芋類に関しても一切食べられないというわけでなく、量を半分にしたり1日3食のうち1食だけを抜いたりといったやり方も可能です。
おかずをしっかりと食べることができるので空腹感を我慢することなく、満足感を感じながらできるダイエットと言えます。
メリット2/継続しやすくリバウンドしにくい
継続しやすく、比較的リバウンドしにくいのが2つめのメリットです。
理想の体型に到達した後も、「週3回は夕食のごはんを控えてみよう」「白ご飯を減らして雑穀米に置き換えることで食物繊維を摂取しよう」などと糖質制限をゆるく継続でき、習慣づけた食生活をすることで、理想の体型を保ち続けやすい傾向にあります。
デメリット1/栄養バランスが乱れやすい
糖質が多い食べ物を避けようと食生活を調整すると、避けた食品に含まれている別の栄養素まで不足してしまう恐れがあります。
その一例が食物繊維。糖質制限で避けられがちな穀類(小麦、そば、雑穀)や芋類には食物繊維がたっぷり入っています。
もしも食物繊維を野菜サラダで補おうとすると18皿くらいの量が必要となります。
それだけ穀類は食物繊維が豊富だということ。これらを控えることは食物繊維の減少にもなり、便秘になりやすくなります。
このように糖質制限ダイエットは、これまで自然と整えられていた栄養バランスを崩してしまうリスクがあります。
ダイエット中には野菜はもちろん豆類(おからを含む)や海藻類を意識して食べるようにしましょう。
また、無理なく成功させるためにも、サプリメントやスムージーなどを活用して補うのも良いでしょう。
デメリット2/健康リスクが高い
また糖質の代わりのエネルギー源として中性脂肪が分解されると“ケトン体”という名前のエネルギーに変化します。
このケトン体は、かなり強い酸性物質です。
人の体内には酸塩基平衡という、血液中のpHの濃度を一定に保つ仕組みがあり、通常であれば大丈夫ですが、身体の調子を崩すなどしてそのバランスが壊れると、ケトアシドーシスという意識障害を伴う危険な状態に陥ることがあります。
このほかにも国立国際医療研究センターの研究によると、低糖質の食生活によって、脳卒中、心筋梗塞や肝機能障害、腎機能障害などの健康リスクが高まるという指摘もあります。
過剰な糖質ダイエットは命の危険を伴うので絶対にNG。そのためにも1日の糖質量を130g以内に留める、緩やかな糖質制限をオススメします。
カロリー制限と糖質制限、迷った時の選び方とは
ここで一旦、それぞれのメリットやデメリットについてまとめてみました。
- カロリー制限
メリット/シンプルで手軽に始めやすい
デメリット/リバウンドが起こりやすい - 糖質制限
メリット/我慢しなくていい、リバウンドしにくい
デメリット/栄養バランスが乱れがちになる
これぞまさに一長一短。
どっちを選んでいいか迷ってしまいますが、迷った時こそ、押さえておきたいのが“ダイエット成功のカギは続けやすい方法”であること。
短期間でたくさん減量しようとすると、その際、筋力が低下してしまいやすくなります。
筋肉量が減ることは基礎代謝量を減らすことにもつながり、リバウンドした時、体脂肪が増えやすくなってしまいます。
一番効果的なのは身体がダイエットしていると気づかないくらい、ゆっくりと時間をかけてダイエットを行なっていくことです。
そちらのほうが成功率も上がり、リバウンドも防ぐことができます。
つまり、どっちが効果的かというよりも“自分が続けやすいのはどっちか?”という基準で選ぶ方が結果として良いと言えます。
カロリー制限が向いている人
カロリー制限が向いている人の特徴として挙げられるのが
- 日常的に食べている、カロリーが高い食品がわかっている
- 米やパンを減らすのが嫌
- 多少の空腹感があっても我慢ができる
……という方。
「複雑なことを考えるのは続かなそう」という人はちょっと我慢が必要だけど気軽にチャレンジできるカロリー制限が向いていそうです。
糖質制限が向いている人
一方、糖質制限が向いている人の特徴として挙げられるのが
- 空腹感を我慢することが耐えられない
- 米やパンを控えることくらいならできそう
- おかずを減らさないように糖質を調整したい
……という方。
「空腹感を我慢することは続かなそう」という人は栄養のバランスを摂りながら我慢の少ない糖質制限が向いていそうです。
まとめ
カロリー制限はシンプルにカロリー摂取を控えること、また糖質制限は糖質の多い食事を避けることで成り立つダイエット方法だということがわかりました。
ダイエットを成功させるカギは、どっちが効果的かというよりも無理なく長く続けられるかどうか。
その点において、自分がカロリー制限ダイエットに合っているかどうか、糖質制限ダイエットに合っているかどうかを見極めることが大切です。
ダイエットで迷っている方はぜひ、参考にしてみてくださいね。
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