ダイエット時の体臭にご注意を!ダイエット臭(ケトン臭)の原因と対策
食生活が豊かになりすぎ、現代人の肥満は重要な問題となっています。
そんな中、定期検診でひっかかってダイエットをすすめられている人も少なくないかもしれません。
ところがダイエットの弊害の一つとして、体臭や口臭が強くなってしまうことをご存知でしょうか?
すでに健康や美容のためにダイエットを行なっているという人の中には、身体に異常を感じている人がいるかもしれません。
今回は極端な食事制限や糖質制限で起こる、ダイエット臭が発生する仕組みとその対策についてご紹介していきます。
痩せると臭くなる!? ダイエット臭とは
ダイエットがうまくいっていると感じている一方で、「口臭や体臭がキツくなってしまった」という経験はありませんか?
また、朝食や昼食を抜いたりして空腹になった時、口や身体から甘酸っぱい臭いが出たりした経験はないでしょうか。
このようにダイエットをすることで起こる臭いのことを“ダイエット臭”といいます。
ここからは臭いが起こるメカニズムについてみていきます。
ダイエットや不規則な生活で起きやすい“ダイエット臭”
実際、ダイエットにチャレンジしている人の大半は、大なり小なりダイエット臭を生じさせている可能性があります。
しかしながら多くの人が、ダイエットで減量することに集中していて、自分の身体から臭いが出ていることに気づかずにいます。
またダイエットを継続して行っている場合、時間をかけて徐々に体臭が変化していくため、自分自身では気づかないうちにダイエット臭を放っている場合もあります。
そのため、ダイエット臭は家族や友人に指摘されて初めて気が付くことも多いようです。
例えば糖質制限ダイエットなどで、肉ばかり食べていると腸内環境が悪化し、それが影響して悪臭を放つことがあります。
ストレスによって肝機能が低下している場合も同様です。
特に腸内環境が悪くなると便の臭いがきつくなり、腐ったキャベツのような口臭を放つようにもなります。
“ダイエット臭”が出ているかどうか知るには
ダイエット臭は自分自身のことなので気づきにくいものです。特に初期段階では臭いも控えめなので、わからず過ごしていることも…。
家族や恋人など身近な人の方のほうが変化に敏感なものです。
ダイエットを始めていて気になるようなら、直接聞いて、においをかいでもらうのもいいでしょう。
それが難しい場合は、自分が脱ぎ着した服が集められているクローゼットの臭いを嗅いで、チェックしてみるのもいいかもしれません。
ダイエット臭はなぜ起きるのか
なぜダイエット臭は生じてしまうのでしょうか。
そもそもダイエットは食事の摂取カロリーを減らすのと同時に、運動で代謝を上げないと成功しません。
ですが無理なダイエットを続けると摂取カロリーが低下し、最低限必要な基礎代謝で必要なエネルギー源が不足してしまいます。
そうすると身体は“飢餓状態”だと勘違いし、蓄積された中性脂肪を燃焼しようとします。
しかし蓄積された中性脂肪もエネルギー不足の状態になっているため、脂肪が不完全燃焼になってしまいます。
そこで引き起こる弊害がダイエット臭というわけです。
またそのようなダイエットをしていると “どうしてもこれ以上痩せれない”という壁に当たってしまいます。
この停滞期は、摂取カロリーが激減したため、エネルギー不足だと身体が反応し、基礎代謝を低下させてしまっているのが原因です。
さらに運動をしていないため、筋肉の熱生産量が落ちてしまい、代謝の速度が遅くなることにより、脂肪の燃焼効果が抑えられてしまいます。
このような“基礎代謝の低下=やせにくい体質”となってしまうことがダイエット臭の原因ともなるのです。
このようにダイエット臭は身体の状態を教えてくれるサインのようなもので、以下のように3段階に別れて発生します。
ここからは段階に応じて臭いが変わるダイエット臭についてふれていきます。
第1段階・脂っぽい臭い
運動不足、栄養不足が元となっているのが脂のような臭いです。
極度な食事制限により炭水化物やタンパク質の不足が生じると、体内に蓄えられている中性脂肪を燃焼することでエネルギーを得ようとします。
この中性脂肪を分解する時に生じるのが臭いの源でもある“脂肪酸”です。
脂肪酸はミトコンドリアのTCA回路(クエン酸回路)という人間の中でエネルギーを作り出していく回路に運ばれますが、急激なダイエットや運動不足で代謝が落ちていると脂肪酸が不完全燃焼を起こし、余分な脂肪酸が血中に増大します。
その脂肪酸がうまく分解されず、汗や皮脂とともに出ると、脂っぽい脂質系の独特の臭いを放ちます。ただしこの臭いはそこまで強くないため、気づかない人も多いようです。
第2段階・アンモニア臭
ダイエットによる基礎代謝の低下が継続すると身体の血の巡りが悪くなり、抹消組織への酸素供給がうまくいかなくなってしまいます。
酸素不足の状態になると身体はエネルギーを完全燃焼系であるTCA回路からではなく、不完全燃焼系の“解糖系”という方法でエネルギーを獲得しようと働きます。
その結果、副産物として生じるのが乳酸です。
乳酸は汗をかく時にアンモニアと一緒に排出される性質があるため、汗をかいた時に、アンモニア臭が酷くなります。
この段階になると体臭が顕著になるため、気づく人も多くなる傾向にあります。
第3段階・甘すっぱい強烈な臭い
ダイエットがさらに進んで最終段階の状態では甘酸っぱい“ケトン臭”と呼ばれる臭いが出ます。
これは血液中に増加した脂肪酸がTCA回路に入って燃焼がうまくいかず、別な経路でケトン体(アセトン等3種類)という臭い物質に合成されることで生まれます。
ケトン体は肝臓で作られる物質で糖尿病の人にも出る臭いと同様、強烈な臭いを発する物質でもあります。
このケトン体が血中に増えすぎてしまうと、汗や尿の中にも排出されるだけでなく、血液が多く集まる肺にも集まりやすく、口臭にも影響します。
これが最終的には身体全体から強烈なツーンとした甘酸っぱいダイエット臭を放つ原因となります。
素人がやると危険!ケトジェニックダイエットとは
ケトンは通常のエネルギー源として蓄えている糖質がなくなると、脂肪を分解してエネルギーに変える物質です。これは身体が飢餓状態になったとき、緊急的に働きます。
この力を利用して行う厳しい糖質制限ダイエットの一つ、“ケトジェニックダイエット”では、あえてケトン体を作る体質を目的にしている場合もあり、ケトン臭がするということは、ある意味ダイエットに成功してるとも言えます。
ケトジェニックダイエットは糖質の代わりに脂肪からケトン体を作り、エネルギー源にするため、体脂肪や内臓脂肪も効率よく減少します。
またミトコンドリアから効率的にエネルギーが作られるので、活力が漲り、身体だけでなく心のパフォーマンスが上がると考えられています。
ただしこの方法は、身体のエネルギー代謝に大きく影響するため、医師の指導の下で取り入れるべきだというのが一般的な考え。
自己流のダイエットでケトン臭がするのは結果、危険な状態であることが言えます。
ダイエット臭が出るのは危険な状態
最終段階に入ったダイエット臭は非常に特徴的なので、自覚症状もあります。
ですがこれがダイエットによる臭いだと知らない方も多く、そのままダイエットを続けてしまう人もいるようです。
ダイエット臭は代謝が正常に保たれ、脂肪がTCA回路で完全燃焼されているなら生成されません。
結局のところ、ダイエットの過程で臭いを発するということは身体が発している危険のサインなのです。
特に栄養バランスの悪いダイエットでは、ミトコンドリアの質が落ちることで抗酸化力が低下し、老化促進が起こり、皮膚の酸化を経て皮膚臭の原因ともなります。
またダイエット臭を放置し、無理なダイエットを継続していると自律神経系やホルモン系統が乱れ、最終的には、めまいやしびれを感じ、生理不順や冷え、疲労感といった身体の不調を引き起こしてしまいます。
また最終段階まで進んだ場合、ダイエットを辞めてもダイエット臭がする後遺症に悩まされてしまう場合もあるので、くれぐれも注意し、避けたいものです。
ダイエット臭の対策法
このように正しいダイエットを行なっていないと、身体が異臭を放ち、健康状態にも悪影響を及ぼしてしまいます。
それではどうすればダイエット臭を避けてダイエットに取り組むことができるのでしょうか?
ここからはダイエット臭対策についてみていきます。
運動習慣を取り入れること
正しいダイエットにはやはり、適度な運動が必要不可欠です。
特にニオイ物質の元であるケトン体は、肝臓で燃焼することができません。
消費することができるのは、筋肉と脳だけです。脳にてケトン体の燃焼を増やすことはコントロールするのが難しいため、運動して筋肉でケトン体を燃焼するのが通常から考えて一番良い方法です。
大切なのは身体の代謝をアップさせること。ダイエット臭を出さずにダイエットを成功させるには、常に身体の代謝を高くしておくことが大切です。
また、筋肉量を落とさないことも大切なポイント。
特にミトコンドリアの質を良くし、抗酸化力を高めるためにはウォーキングやジョギング、水泳といった有酸素運動が効果的で、20分以上の持続的な運動が理想です。
なかでも効果的な方法が手足の“グーパー運動”です。風呂の中で手を開いて、握って…の動作を50回ほど行います。足も同様に指の開閉を50回ほど行います。
これだけでもかなりの筋力アップとなります。忙しくてそれも無理だという人は、家事などで“こまめに身体を動かす”だけでも効果があります。
身体を常にキビキビと動かしているだけでも代謝は高まります。
それでも運動が苦手な人には、運動効果と同じ効果があるデトックス入浴や半身浴もオススメです。
食生活を見直してみる
ダイエットを目的とした極端な食事制限は、ダイエット臭の元です。体内にケトン体が増えすぎると身体が酸性に傾く傾向があります。身体の代謝は体液が酸性の状態で弱まり、弱アルカリ性の状態で活性化します。
つまりアルカリ性の食品を積極的に摂り入れることはダイエット臭の予防に有効です。アルカリ性食品は昆布、こんにゃく、ほうれん草、しいたけ、緑黄色野菜などがあります。
また脂質は酸化しにくい油をセレクトするのもオススメです。例えばオメガ6系を多く含むオイルを控え、オメガ3系であるえごま油や亜麻仁油、取り入れても燃焼しやすいMCTオイルなどが良いでしょう。
さらには代謝を高めるアスパラギン酸を含む乳製品、牛肉、鶏肉、卵、魚介類やワカメ、大豆などの食材を積極的に摂りましょう。
また脂肪燃焼を促進するためにお酢や梅干し、柑橘類やクエン酸といった有機酸を多く含む食品を摂るようにすることもいいでしょう。
さらに汗腺機能を高めて血行を良くしてくれるショウガなども効果があります。
サプリメントや発酵ダイエット食品で栄養を補う
ダイエット臭を出さないためにもダイエット中は栄養バランスを崩さないように心がけることが大事です。
そこで活躍するのがサプリメントや発酵ダイエット食品といった栄養補助食品です。
特にミトコンドリアのエネルギー代謝に必須であるビタミンB群や鉄分といったミネラル類は不足しがちなので、運動と合わせて足りない栄養素を補うのが良いでしょう。
まとめ
今回は、無理なダイエットをすることで代謝機能が低下し、さまざまな悪臭やケトン臭を発生させ、健康被害も起こることについて解説しました。
ダイエット臭は身体が危険信号とも言えるサインです。これからダイエットにチャレンジしようと思っている人やチャレンジ中の人も、今回ご紹介した方法を参考に、代謝機能を維持しながら、無理のないダイエットに取り組むようにしましょう!
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