亜鉛は男性機能向上に重要!効果や摂取方法を解説
男性向けの精力剤や滋養強壮剤の成分をチェックすると、「亜鉛」がかなりの高い確率で記載されています。
精力剤メーカーが亜鉛を配合するのは、このミネラルが男性機能の改善や向上に深く関わっているからです。
「男性の守り神」「セックスミネラル」と呼ばれることもある亜鉛の威力について解説します。
亜鉛とは
亜鉛はアメリカでセックスミネラルと呼ばれています。それは、男性が亜鉛不足に陥ると性的な機能が低下することがあるからです。また、亜鉛は、毛髪の成長にも関与しています。
このように、亜鉛と男性らしさの話は実に興味深いものですが、それを明らかにする前に、そもそも亜鉛とはどのような物質なのか紹介します。
工業的な金属が必須ミネラルになっている
亜鉛は金属です。原子番号は30、元素記号は「Zn」です。亜鉛は英語で「zinc」と表記します。
亜鉛は、必須ミネラルの1つです。
ミネラルとは、地球上に存在する118種類の元素のうち、タンパク質と脂肪と炭水化物の主要構成成分になっていない114種類の元素です。
その114のミネラルのうち、人の体に欠かせない栄養素になっている16種類を、必須ミネラルと呼んでいます。
亜鉛以外の必須ミネラルは、ナトリウム、マグネシウム、リン、硫黄、塩素、カリウム、カルシウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、銅、セレン、モリブデン、ヨウ素です。
鉄やコバルトや銅など、工業製品に使われる金属が人の体に欠かせない必須ミネラルになっていることに、不思議な印象を持つのではないでしょうか。亜鉛も、合金をつくるときに使われたり、電池の材料になったり、メッキに使われたりと、工業的な金属です。
地中に含まれ中・米・豪・印で採れる
亜鉛は地中に含まれていて、主な生産国は、中国、アメリカ、オーストラリア、インドなどです。
日本は「亜鉛鉱石」や「亜鉛地金」という形で亜鉛を輸入しています。輸入相手は、ボリビア、ペルー、オーストラリア、韓国、アメリカ、メキシコなどです。
新陳代謝、タンパク質、DNAに関与する
人の体内で亜鉛は、脳、血液、皮膚、骨、肝臓、腎臓、筋肉に存在します。ただ、人が必要な亜鉛の量は2gにすぎません。
微量ではありますが体内での亜鉛は、
- 新陳代謝に必要になる酵素の材料になる
- タンパク質の合成に関わる
- 遺伝子情報を伝えるDNAの転写に関与する
――と、重要な役割を担っています。
そして亜鉛のこの3つの仕事は、男性機能と関連するので、さらに詳しくみていきましょう。
新陳代謝とは、古いものが新しいものに入れ替わる作用です。新陳代謝は、細胞が死滅と誕生を繰り返すことで起こります。
酵素のうち代謝酵素は、人が食べた栄養を細胞に届けます。また、体内に侵入した病原体を殺す免疫にも代謝酵素が使われます。
タンパク質は人の体をつくる重要な物質で、人から水分を抜き取ると、残りの半分はタンパク質になります。臓器も肌も髪の毛もホルモンも、タンパク質でできています。
DNAは遺伝子本体のことで、遺伝子は「タンパク質の設計図」と呼ばれています。
このように亜鉛は、人の生存に深く関わるので「必須」と呼ばれています。
亜鉛が欠乏すると、男性機能だけでなく体調や健康が著しく損なわれます。――というより、健康が損なわれる過程で、男性機能が低下します。
男性機能は、子孫を残す営みに関わる重要な働きであり、複雑なメカニズムによって支えられています。複雑なメカニズムほど「故障」しやすいので、それで男性機能は亜鉛欠乏による悪影響を受けやすいわけです。
亜鉛と男性の性の関係
それでは引き続き、亜鉛と男性の性の関係についてみていきます。
先ほど亜鉛は、脳、血液、皮膚、骨、肝臓、腎臓、筋肉に存在すると紹介しました。男性の場合、これらの臓器・器官に加えて、前立腺と精巣にも亜鉛が含まれています。
男性にしかない臓器・器官にも亜鉛が含まれているのには理由があります。
前立腺とは、精巣とは
前立腺は、直腸と恥骨の間にあり、尿道を包むように存在する、男性にしかない臓器です。前立腺は、精液の一部をつくり、精子に栄養を与えたり、精子を保護したりしています。
精巣(睾丸)は、陰嚢のなかに入っている4、5cmの卵型の器官です。精巣内には精祖細胞が含まれていて、この細胞がやがて精子になります。健康な成人男性なら、毎日約3,000万個の精子が精巣内でつくられています。
また精巣には、男性ホルモンのテストステロンを分泌するという重要な役割もあります。
亜鉛が前立腺と精巣に含まれているのは、精子の生成や男性ホルモンの生成に重要な役割を果たしているからです。
これが、亜鉛がセックスミネラルと呼ばれるゆえんです。
テストステロンはセックスホルモン
亜鉛がセックスミネラルなら、男性ホルモンのテストステロンは、セックスホルモンといえます。
テストステロンは、
- 生後6カ月までの生育
- 思春期の男性器の発育
- 骨格と筋肉の成長
- 性欲と性衝動の高まり
- 脳や精神の働き
に関わっています。
ここでは男性器と性欲についてみていきます。
思春期に体内でテストステロンが正常に分泌されないと、成人になっても男性器のサイズが平均より小さくなることがあります。
男性器のサイズは、非勃起時の陰茎背面の恥骨結合前面から亀頭先端までの長さが8.2cm±1.13cmとされています。そして勃起時の長さは、大体13cmとされています。
ただ大人の男性が、男性器を今より大きくしたいと考えてテストステロンを補充しても、その希望はかなわないとされています。
そしてテストステロンは、性欲のスイッチとして働きます。テストステロンが分泌されることで、フェロモンが発生し、それがドーパミンの発生を誘発します。
ドーパミンは、興奮を引き起こす神経伝達物質を増やします。そして神経伝達物質が骨盤神経に作用して勃起を起します。
以上の流れをまとめるとこのようになります。
↓
フェロモン
↓
ドーパミン
↓
興奮
↓
神経伝達物質
↓
骨盤神経
↓
勃起
テストステロンというスイッチがないと、そもそも性欲を引き起こす興奮が生まれませんし、また、勃起にたどり着かないこともわかります。
精巣にはテストステロンを分泌するという重要な役割があり、精巣を正常に機能させるには亜鉛が欠かせません。
男性の不妊にも関わっている
亜鉛と男性の性の関わりでは、男性の不妊にも言及しなければなりません。
精子がつくられる精巣は、テストステロンを分泌しています。そのため、精巣を正常に動かしている亜鉛が不足してテストステロンの分泌が滞ると、精子づくりにも影響が出ます。それが男性の不妊につながります。
亜鉛不足が糖尿病を招きEDになることも
先ほど、亜鉛と勃起が、次のような関係にあることを紹介しました。
このことから、亜鉛不足が回りまわってEDを引き起こすことがわかります。これを「亜鉛→EDの精巣ルート」だとすると、「亜鉛不足→ED」にはもう1つ別のルートがあります。
それは、亜鉛不足が糖尿病を引き起こし、それがEDにつながるルートです。
順天堂大学、理化学研究所、杏林大学、慶應義塾大学は、亜鉛不足が糖尿病の原因になり得ることを発見しました。
亜鉛は体の働きにとって重要なミネラルであるため、細胞には細胞内の亜鉛濃度を一定に保つ機能があります。なぜ亜鉛が細胞にとって重要なのかというと、亜鉛は細胞の内部で、情報を運ぶ因子として働くからです。
亜鉛が不足すると、細胞内部の情報伝達が機能不全になり、細胞が本来の仕事をしなくなります。
膵臓にある膵β細胞という細胞の内部で、亜鉛が情報を伝達しなくなると、糖尿病の発症リスクが高くなります。
膵臓はインスリンをつくる臓器です。インスリンは、細胞が血液中の糖を取り込むのを手伝います。そのため、膵臓が障害されてインスリンの量が減ると、血液中の糖を細胞に取り込むことができなくなるので、血液中の糖が減りません。それでも人が食事をして糖を摂り続けると、血液中の糖が増えすぎて糖尿病を引き起こします。
亜鉛不足から糖尿病が起きる流れは次のとおりです。
↓
膵臓の細胞の内部で情報の伝達がうまくいかなくなる
↓
膵臓が機能しなくなる
↓
インスリンの分泌が減る
↓
細胞が糖を取り込めなくなる
↓
血液中の糖が増える
↓
糖尿病を発症する
続いて、糖尿病とEDの関係をみてみます。
糖尿病が悪化すると、足の切断、腎不全、失明の事態に陥りますが、これは血管と神経が壊されるために起きます。
そして勃起も血管と神経に深く関わっています。勃起は、血管と神経が正常に働いて、絶妙な連携を取ることで発生します。血管に異常が起きると、陰茎に血液が溜まらず、勃起しません。神経に異常が起きると、性的興奮を受けた脳が陰茎に勃起を命令しても伝わらず、やはり勃起不全になります。
しかも陰茎の血管は、心臓周辺の血管などと比べると細いので、糖尿病による血管の損傷の被害を受けやすい特徴があります。それで、糖尿病の初期でもEDを発症する人がいます。もしくは、EDの検査をして糖尿病がみつかることもあります。
これが、亜鉛不足→糖尿病→EDの流れになります。
薄毛にも亜鉛が関わっている
亜鉛は薄毛にも影響を与えます。
冒頭で、亜鉛が新陳代謝に欠かせない物質であることを紹介しました。そうであるならば、新陳代謝が激しい臓器・器官・組織ほど、亜鉛不足の影響をすぐに受けることになります。
皮膚は新陳代謝が激しい器官の1つです。皮膚は絶えず、外界と接している細胞が死に、体内から新しい細胞が生まれています。亜鉛が不足すると、このサイクルが乱れます。また、亜鉛が不足すると皮膚炎が起きることがあります。
頭皮は、いわば「髪の毛の大地」なので、皮膚の細胞の生まれ変わりのサイクルが乱れたり皮膚炎が起きたりすると、髪の毛の成長が阻害されます。
また、髪の毛も新陳代謝が激しい組織なので、亜鉛不足の影響を早い段階で受けることになります。
亜鉛不足はこのように起きる
亜鉛不足は人の健康に関わり、男性機能に関わり、薄毛にも関わってきます。亜鉛は体内にわずか2gあれば足りるのに、なぜ不足する事態が起きるのでしょうか。
亜鉛は食事から摂るのが理想なので、食生活が乱れている人は要注意です。
加工食品の食べすぎに注意
加工食品を食べすぎないようにしましょう。加工食品に含まれる添加物のなかに、亜鉛の体内吸収を妨げるものがあるからです。亜鉛はそもそも体内に吸収しにくい物質で、口から入れた亜鉛は30%しか体内に入っていきません。そのうえ添加物に吸収を邪魔されたのでは、体内に亜鉛が蓄積されません。
急な「野菜だけ」ダイエットは注意
そして急激なダイエットやベジタリアンも亜鉛不足リスクを高めます。ダイエットにのめり込みすぎて亜鉛を多く含む食材を回避すると、そもそも体内に亜鉛が入ってきません。そして、穀類と豆類に含まれるフィチン酸と、青菜に含まれるシュウ酸は、亜鉛と結合しやすいので、亜鉛の体内吸収を邪魔してしまいます。
急に「野菜だけダイエット」を始めることはとても危険です。
運動のしすぎに注意
せっかく体内に取り込んだ亜鉛が、汗となって出てしまうことがあります。そのため、負荷が大きい運動を頻繁に行っている人は、亜鉛不足にならないように注意しなければなりません。
亜鉛はこのように摂取しよう
亜鉛は食事で摂るのが理想です。次の食材は亜鉛を多く含むので、男性機能の衰えを感じている人は、意識して食べるようにしてください。
- 豚レバー
- 牛もも肉
- 鶏もも肉
- 牡蠣
- ホタテ
- シジミ
- ウナギ
- 納豆
- 高野豆腐
- ズワイガニ
- 玄米
そして、食生活を改善することが難しい人は、サプリメントで亜鉛を補いましょう。
男性機能を回復させたい場合は、亜鉛が多く含まれている精力剤や滋養強壮剤を購入してもよいでしょう。精力剤や滋養強壮剤なら、亜鉛以外にも男性機能の改善を助ける成分が入っているので、より高い効果が期待できます。
まとめ~亜鉛の摂りすぎもよくない
男性機能の改善には亜鉛がよいのは事実ですが、摂りすぎはよくありません。
体内の亜鉛は、2gぐらいがちょうどよいのです。そして過剰な亜鉛の摂取は健康被害をもたらすかもしれません。
急に亜鉛を大量に摂ると、下痢、食欲不振、嘔吐、悪心を引き起こすことがあります。
また、亜鉛を摂りすぎると、その他の必須ミネラルの体内吸収が進まなくなり、別のミネラル不足が生じます。
男性機能に自信がなくなったら、亜鉛不足を疑って、亜鉛を多く含む食事を心がけたほうがよいのですが、それでも改善しなければ、その他の病気や体調不良を疑ったほうがよいでしょう。
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