筋トレやダイエットで男のアレが大きくなる?勃起力も改善?

筋トレやダイエットで男のアレが大きくなる?勃起力も改善?

筋トレをしたりダイエットしたりするとペニスが大きくなる、という話を聞いたことはないでしょうか。さらに「やせて筋肉質になると勃起力が改善するらしい」という説もあります。
これらの説は正しいのでしょうか。

結論を先に紹介すると、成人のペニスが、筋トレやダイエットをしたあとに太くなったり長くなったりするという科学的かつ医学的根拠は存在しません。
また、ED(勃起不全症)を発症した人への治療に、筋トレは含まれていません。つまり、EDを治療している医師が、ED患者さんに「筋トレをしなさい」とは言わないでしょう。

ただ、ダイエットはもしかしたらED改善につながるかもしれません。したがって、ハードな筋トレによって肥満が解消すれば、こちらもEDの改善が望めるかもしれません。
さらに、筋トレとダイエットによって、ペニスが大きく感じられる可能性は、ゼロではありません。

少し込み入った説明になってしまいましたが、「つまり、どういうことなのか」と感じた方は、ぜひこの記事を読み進めてみてください。

ペニスの大きさにまつわる「説」には注意して

○○をすればペニスが大きくなる、□□を我慢するとEDはすぐに治る…。
このような説は、ほとんどが怪しいと考えてください。

ペニスは器官だから成人のペニスは大きくならない

人の臓器や器官の大半は、成人になったら大きくなりません。例えば、脳や心臓、肝臓、腎臓、骨が30歳を超えて大きくなった、という話は聞いたことがないと思います。
人の臓器や器官は、一定期間が過ぎると成長が止まり、それ以降は大きくならないからです。
ペニスも器官の1つなので、成人のペニスはそれ以上大きくならないと考えてよいでしょう。

ただ筋肉は、成人になってもトレーニングを積むことで大きくなったり、堅くなったりします。
ペニスも勃起をすると堅くなりますが、これは筋肉の堅さではありません。勃起の堅さは、血液が「パンパンに」なった状態であり、筋肉によるものではありません。
そのため、理論上、生理学上、筋トレをしてもペニスは大きくも堅くもなりません。

EDは病気だから医師が治す

続いてEDと筋トレの関係を考えてみます。
もし筋トレをしてEDが治るのであれば、トレーニングジムに通って一生懸命マシーンを動かしたり重量物を持ち上げたりすれば勃起が回復することになります。しかしそのようなことは起きていません。
EDは病気です。EDを治す場所はトレーニングジムではなく、クリニックや病院などの医療機関です。EDを治すのは、ジムのトレーナーではなく、医師と薬です。

なぜ「筋トレとダイエットがペニスによい」説が流布するのか

筋トレをしてダイエットをすればペニスが大きくなる、という説が広がるのは、小さいペニスを恥ずかしいと思う気持ちに付け込もうとする者がいるからです。
次のように考えている人はいないでしょうか。

●ペニスが小さいと、セックスで膣に挿入したときに「スカスカ」になるので、女性が満足させられず「いかせる」ことができない

これは正しい見解ではありません。
成人の膣の奥行き(深さ)は10センチ程度です。そして成人のペニスの長さの平均は12.7センチで、ペニスの太さの平均は円周11.5センチです。つまり、平均的なペニスであればセックスに不自由することはありませんし、少しくらいなら平均より小さくて細いペニスでも、女性が「スカスカ」と感じることはないでしょう。

女性の快楽に関与するのは、クリトリスとGスポットとされています。
クリトリスは膣の入口にあるので、11センチのペニスも20センチのペニスも関係ありません。
またGスポットは膣の入口から3、4センチ奥の場所にあるので、平均より小さいペニスでも十分届きます。

これがセックスの事実です。

筋トレとダイエットでペニスが相対的に大きく見えることは起こり得る

筋トレやダイエットをすると、する前よりペニスが大きく見えるという現象は起こり得ます。しかしこのことは、上記で解説したことと矛盾しません。実際は大きくなっていないのに、目の錯覚で大きく見えるだけだからです。
エビングハウス錯視
画像のように、物体は大きなものに囲まれていると小さく見えて、小さなものに囲まれていると大きく見えます。
つまり、ペニスは、大量のぜい肉に囲まれていると小さく見えて、周囲にほとんどぜい肉がないと大きく見えます。
この現象を悪用して、一部の悪意ある者たちは「筋トレでペニスが確実に大きくなる」「ダイエットでペニスが巨大化する」などというのです。
だまされないでください。

ダイエットがED改善に寄与するのはなぜか

冒頭の文章(前文)では、次の4つのことを紹介しました。
●成人のペニスが、筋トレで大きくなることはない
●成人のペニスが、ダイエットで大きくなることはない
●筋トレは、EDの治療に含まれていない
★ダイエットは、ED改善につながるかもしれない

4つの事実のうち★だけが例外のようにみえます。なぜダイエットはEDを改善させるのでしょうか。

勃起のメカニズム

ダイエットとEDの関係を理解するには、勃起のメカニズムを知っておく必要があります。EDは勃起の異常状態といえるので、「ダイエットがEDを改善させた」といえるには「ダイエットが勃起の異常を取り除いた」ことを示さないとなりません。

勃起のスタート地点は、性的刺激です。性的目的がある女性の手で股間を触られたり、女性の性器を見たりするのは、性的刺激になります。
しかし、触られたり見たりした段階では、まだ単なる現象にすぎません。パワハラ上司に頭を小突かれるのと女性に股間を触られるのは、肌感覚としては同じ現象です。女性の性器を見るのとアワビを見るのも、視覚としては同じ現象です。

ある現象を性的刺激かどうか判断するのは脳です。
現象が起きたという情報は神経を通って脳に伝わり、脳が「パワハラ上司の小突きは不快だが、女性に股間を触られるとエロティックだ」と判断します。これで現象が性的刺激に変わります。

脳が性的刺激を認識すると、脳内の中枢神経が興奮します。この興奮も情報です。興奮した情報は、今度は脊髄神経という神経を通って、ペニスを構成する細胞に伝わります。このとき、体内に一酸化窒素が放出されます。

一酸化窒素は血管を柔らかくする作用があるので、一酸化窒素が発生すると血液が流れやすくなります。ペニス周辺では、陰茎深動脈やラセン動脈が柔らかくなります。この2つの動脈こそ、ペニスに血液を送る血管なので、これが柔らかくなると大量の血液がペニスに流れてくることになります。

大量の血液は、ペニス内の海綿体という組織に流れ込みます。海綿体はスポンジ状になっているので、血液を蓄えることができます。そしてペニス内の血液を外に流す静脈が圧迫されるので、血液は海綿体内にとどまりペニスを大きく、そして堅くします。これが勃起の完成です。

ダイエットは動脈硬化リスクを減らしてEDリスクを減らす

肥満になると、動脈硬化という、血管をもろくする病気の発症リスクが高くなります。勃起はペニスの動脈がカギを握るので、動脈硬化が起きると勃起しにくくなります。
つまり肥満はEDのリスク要因になります。

ダイエットは肥満解消につながるので、EDリスクを減らします。もし「肥満→動脈の異常→ED」という順番でEDが起きていたら、「ダイエット→肥満解消→動脈の正常化→EDの改善」という順番で治ることが期待できます。
だから「★ダイエットは、ED改善につながるかもしれない」のです。

筋トレとダイエットがセックスに与えるよい効果とは

筋トレとダイエット
筋トレとダイエットでペニスが大きくならなくても、筋トレもダイエットもセックスにはよい効果をもたらすでしょう。筋トレ・ダイエットとセックスの関係を、科学的、医学的に解説していきます。

筋トレはセックスホルモンの「テストステロン」を増やすが、減らすことも

筋トレは、セックスホルモンと呼ばれているテストステロンを増やすので、よいセックスに貢献するでしょう。このメカニズムを解説します。
テストステロンは男性が多く持っているホルモンで、次のような効果を生み出します。

<テストステロンの効果>
・筋肉量を増やす
・筋肉の強度を高める
・集中力を高める
★男性の性機能を維持、向上させる

そして、テストステロンが減ると、次のような影響が出ます。

<テストステロンが減ることで起きる悪影響>
・疲れやすくなる
・不眠や肩こりなどの体調不良が起きる
・気力が衰えたり、イライラしたりする
★性欲が低下する
★EDのリスクを高める

★印から、テストステロンがセックスホルモンと呼ばれている理由がわかると思います。
そして、筋肉を鍛えると、テストステロンが増えることがわかっています。
「筋トレ→テストステロンが増える→性機能が改善する→よいセックスができる」という順番で好循環が生まれます。

その一方で、筋肉はテストステロンを消費します。それで、激しい筋トレを長期にわたって続けたり、フルマラソンを頻繁に行ったりすると、テストステロンが減ってしまいます。
減ったテストステロンは、十分に休むことで回復しますが、休まずさらに激しい筋トレを続けていると、休息しても回復しないことがあります。
フルマラソンであれば、1回完走したら、次の大会まで2、3カ月空けたほうがよいとされています。

「適度な筋トレはセックスによい」が「過度な筋トレはセックスを阻害する」と覚えておいてください。

ダイエットはセックスにとってほとんどプラス

次の紹介するデータは、信頼できる研究機関の研究結果を、信頼できるメディアが報じたものです。

●肥満男性が1年間の間に1回以上セックスをした回数は、標準体重の男性より69%少なかった
●肥満男性でEDを持つ人は、標準体重の男性より2.5倍多かった
●30歳以下の肥満男性が性感染症にかかる割合は、標準体重の男性よりはるかに高かった
●以上の結果から、肥満が健全なセックスと健全な生殖に対する大きな課題であることがわかった

肥満が性の営みに大きなダメージを与えることは明らかです。
肥満はダイエットで解消できます。すなわち、ダイエットはセックスにとってプラスです。
そして、次のようにいうことができます。

●ダイエットによってペニスが大きくならなくても、ダイエットはよいセックスを生む

セックスの質や量が、ペニスの大きさで左右されないことは明らかです。
そのため「ペニスを大きくするためにダイエットをする」と考える必要はありません。
そして「よいセックスをするために、ダイエットをしよう」と思ってください。

まとめ~当たり前の結論

筋トレをしてもダイエットをしてもペニスが大きくならないことを、科学的、医学的に解説しました。
これからは「筋トレをするとペニスが大きくなるよ。そのために、これを使って」といった宣伝をみたら「怪しい」「嘘に決まっている」と思ってください。
ただ、適切な筋トレとダイエットは、ぜひ取り組んでください。セックスがよくなることが期待できるからです。

しかしここであることに気がつくと思います。
あることとは、「筋トレもダイエットも健康を増進する取り組みだから、EDの改善につながったり、良好なセックスを実現できたりするのは当たり前なのではないか」です。
その通りです。
EDも低質なセックスも、不健康と密接に関わっています。したがって、筋トレやダイエットで健康を取り戻せば、勃起もセックスもよい方向に進むのは理にかなっています。

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